K. 540b

ソプラノとバスのための二重唱「Per queste tue manine」(K. 540b)

di Wolfgang Amadeus Mozart

Silverpoint drawing of Mozart by Dora Stock, 1789
Mozart, silverpoint by Dora Stock, 1789 — last authenticated portrait

モーツァルトの二重唱《Per queste tue manine》(K. 540b)は、『ドン・ジョヴァンニ』に挿入された短いながらも舞台効果の鋭い一曲で、作曲者32歳の1788年4月28日にウィーンで書かれた。ソプラノとバス、そして管弦楽のために作曲され、ウィーンでの上演に合わせてモーツァルトが自作の舞台作品へ後年加えた追加曲の小さなグループに属する。

背景と経緯

1788年春のウィーンで、モーツァルト(当時32歳)はブルク劇場での上演に向けて『ドン・ジョヴァンニ』に関わる改訂と追加を準備した。《Per queste tue manine》は、ツェルリーナ(ソプラノ)とレポレッロ(バス)のための完成した現存二重唱として記録され、1788年4月28日付で、同年5月7日に早くも上演されたことが確認できる。[1] 独立した「演奏会用二重唱」というより、一般には『ドン・ジョヴァンニ』第2幕の流れの中に置かれるウィーン版の挿入番号(しばしば第21a番と表記)として扱われる。[1][2]

音楽的性格

古い一覧ではB♭長調として大まかに整理されることもあるが、モーツァルテウムのケッヘル・データベースおよびその他の近年の参照資料では、調性はハ長調とされている。[1] 編成は古典派の劇場ピットとしては控えめで、フルート、オーボエ、ファゴット、ホルン各2に弦を加えた合奏が、性格の対照的な二つの声部による引き締まった喜劇的応酬を支える。[1]

ドラマトゥルギーの面では、この二重唱は、1788年の時点でモーツァルトが手慣れた役柄類型を巧みに活かしている。すなわち、明るく世慣れたツェルリーナのソプラノと、反応の速いレポレッロのバスが身振り(音楽的ジェスチャー)を投げ合い、完結したアリアの叙情というより、むしろアンサンブルの機知に富んだ掛け合いに近い感触を生む。モーツァルト晩年のウィーン様式の文脈で聴くなら、その妙は壮大な旋律の長い弧にあるのではなく、の取り方にある——整ったフレーズ構造、明確な管弦楽の句読点、そして舞台のために設計された声の絡み合いである。[2]

[1] Köchel-Verzeichnis (Mozarteum): work entry for KV 540b with dating, first performance, key, and instrumentation.

[2] Digital Mozart Edition (Mozarteum), Neue Mozart-Ausgabe critical commentary PDF referencing the 1788 Viennese additions including the duet “Per queste tue manine”.