「Dite almeno, in che mancai」(K. 479)――《La villanella rapita》(1785)より四重唱
par Wolfgang Amadeus Mozart

モーツァルトの四重唱「Dite almeno, in che mancai」(変ホ長調、K. 479)は、フランチェスコ・ビアンキのオペラ《La villanella rapita》ブルク劇場(ブルクテアター)公演のために差し込まれるアンサンブルとして、1785年11月5日にウィーンで作曲された。ソプラノ、テノール、2人のバスにオーケストラを伴う編成で、舞台上の実用的なナンバーを、輪郭の鮮やかなドラマと透明感のある重唱書法へと昇華させるモーツァルトらしい手腕が示されている。
背景と文脈
1785年――ウィーンで自由業の作曲家として本格的に活動した最初の1年――モーツァルトは重要な協奏的作品を次々に生み出す一方で、現実的な劇場からの依頼仕事も引き受けていた。「Dite almeno, in che mancai」(K. 479)は後者に属する。ビアンキの《La villanella rapita》がブルク劇場でウィーン版として上演される際に追加された四重唱で、モーツァルトは同じ機会に三重唱「Mandina amabile」(K. 480)も提供している。ケッヘル目録はこの四重唱を1785年11月5日付とし、初演を同月後半(1785年11月25日)のブルク劇場としている。 [1]
こうした「差し込み」は18世紀後半のオペラ界では常套手段だった。スター歌手は、既存の楽譜に新鮮さを与え、その晩の娯楽の焦点となる“自分のための”曲を当然のように求めたのである。このケースでは、ウィーンでの配役が現代のカタログにも残っている。マンディーナ(ソプラノ)、イル・コンテ(テノール)、ピッポ(バス)、ビアッジョ(バス)。 [1] たとえ「独立した」レパートリーとして構想されていなくとも、こうした折々の作品は、モーツァルトが当時のウィーンのイタリア・オペラ界と密接に接していたこと、そしてその劇的語法を自在に操っていたことを物語っている。
テクストと作曲
テクストは、このオペラの台本作者ジョヴァンニ・ベルターティによるもので、モーツァルトの完全な総譜の伝承とともに残されている。 [1] (題名は「Dite almeno in che maniera」という異形でも伝わっており、差し込み番号に特有の流通の柔軟さを反映している。) [1]
この作品の編成は「単なる」追加曲としては異例に充実している。弦に加え、オーボエ2、クラリネット(B♭管)2、ファゴット2、ホルン(変ホ調)2が書かれている。 [1] 伝承資料も確かで、自筆総譜が現存し、初期写譜や19世紀初頭の印刷譜(ブライトコプフ&ヘルテルを含む)から、この番号が初演時の舞台状況を超えて実用的価値を保っていたことがうかがえる。 [1] 総譜は今日、パブリックドメインのスキャンを通じて広く閲覧可能である。 [2]
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音楽的性格
オペラのアンサンブルとしてK. 479が注目に値するのは、まさに「記念碑的」ではない点にある。性格付けと対立が、緊密に組織された単一の楽章に凝縮されている。4声(ソプラノ―テノール―バス―バス)という配置は、音そのもので社会的圧力を舞台化する余地をモーツァルトに与える。高声は切迫と輝きを放ち、低声は状況に応じて重み、抵抗、あるいはぶっきらぼうな喜劇的コメントを担う。
オーケストレーションは主要な色彩資源である。主調である変ホ長調のクラリネットとホルンは、動揺の瞬間でさえ温かみと広がりを与えうる一方、ファゴットは2つのバス声部を単なる重複にとどまらず自然に支える。 [1] モーツァルトの最良のアンサンブルでは、声部対位法は決して「学究的」ではない。それはドラマ上の同時性――複数の視点が同時に聴こえること――そのものである。その職人芸はここでもすでに明白で、この四重唱は、後に《Le nozze di Figaro》(1786)や《Don Giovanni》(1787)でいっそう深められることになる、ウィーンのオペラ様式を小さなスケールで研究する好例となっている。
要するに、「Dite almeno, in che mancai」は、29歳のモーツァルトの劇場的本能を示す証拠として、鑑賞と研究の双方において然るべき位置を占める。別の作曲家のオペラのために依頼で書いたものであっても、構造の明晰さと重唱による対話感覚によって、この番号は“便利だから”ではなく“そうあるべきだから”存在しているかのように響くのである。
[1] Köchel Verzeichnis (Mozarteum) entry for K. 479: dating, key, first performance, cast, instrumentation, and source/print transmission.
[2] IMSLP work page for “Dite almeno, in che mancai,” K. 479: public-domain scores and basic metadata (key, forces, duration).




