K. 546a

ピアノとヴァイオリンのための《Allegro》ト長調(断片)K. 546a

von Wolfgang Amadeus Mozart

Silverpoint drawing of Mozart by Dora Stock, 1789
Mozart, silverpoint by Dora Stock, 1789 — last authenticated portrait

モーツァルトのピアノとヴァイオリンのための《Allegro》ト長調(K. 546a)は、作曲者が32歳だった1788年のウィーンで書かれた、短く未完の室内楽断片である。残っているのは数ページにすぎないが、このスケッチからは、後期のヴァイオリン・ソナタや変奏曲作品に典型的な、鍵盤主導の流麗な対話がうかがえる。

判明していること

現存資料が伝えるのは、ト長調のピアノとヴァイオリンのための単一の未完のAllegro楽章で、一般にウィーン、1788年の作とされる。[1][2] これはモーツァルトの鍵盤とヴァイオリンのためのソナタおよび変奏曲を扱う『新モーツァルト全集』の巻の中で伝承・論考されており、K. 546aは同ジャンルの付録作品として収録されている。[2] 初演に関する確実な証拠は一般に挙げられておらず、この断片はモーツァルト存命中に完成されたり出版準備が整えられたりした形跡もない。

想定される背景――1788年のウィーン(この年には重要な器楽作品も生み出されている)――に照らすと、K. 546aは「作業途上」の作品として読める。より大きなソナタ構成の一部となる楽章として構想された可能性はあるが、音楽的論旨がまとまる前に放棄されたのだろう。[2]

音楽内容

現存するのは、ピアノとヴァイオリンによるAllegroの冒頭である。ピアノが主要な主題素材を担い、ヴァイオリンがそれに応答し補強するように見える点は、このジャンルにおけるモーツァルト円熟期の作法と一致する。すなわち、ヴァイオリン書法が次第に独立性を増していく一方で、通常は鍵盤が前景にとどまる。[3] 断片は、完全なソナタ・アレグロの推移(提示部・展開部・再現部)を現存ページから確認できるところまで到達する前に途切れており、全体設計――完結したソナタ楽章であったのか、あるいはより変奏曲的な何かであったのか――は、楽譜上に部分的にしか読み取れない。[2]

[1] IMSLP work page: Violin Sonata in G major, K.Anh.47/546a (K. 546a) — basic identification, instrumentation, and NMA source reference.

[2] International Mozarteum Foundation (DME): New Mozart Edition (NMA) VIII/23/2, English preface PDF — discusses appendix sonata movements including K. 546a and its placement within the keyboard-and-violin corpus.

[3] Köchel Verzeichnis (International Mozarteum Foundation): background on Mozart’s violin sonatas in Vienna and the typical keyboard-led balance in the genre (contextual).