K. 297a

ミゼレーレの中の8つの小品(散逸)、K. 297a(イ長調)

par Wolfgang Amadeus Mozart

Mozart from family portrait, c. 1780-81
Mozart from the family portrait, c. 1780–81 (attr. della Croce)

モーツァルトの《ミゼレーレの中の8つの小品》(K. 297a)は、散逸した短い宗教音楽の追加断片群で、作曲者が22歳だった1778年3〜4月のパリにさかのぼるとされる。現存するのは、より大規模な《ミゼレーレ》の作曲に挿入するための音楽としてカタログに記載が残るのみで、正確な音楽的性格や編成は不明である。

判明していること

《ミゼレーレの中の8つの小品》(K. 297a)として記録されている作品は、散逸とされる。自筆譜も写譜も現存が確認されておらず、そのため校訂や演奏に供しうる確実なテキストは存在しない [1]。国際モーツァルテウム財団は、関連するパリ時代の《ミゼレーレ》資料を1778年3〜4月に比定しており、これはモーツァルトが依頼獲得と公的成功を求めて苦闘したパリ滞在(1778年3〜9月)と時期が一致する [1]。同じ1778年、22歳の彼は《交響曲「パリ」》K. 297といった主要な管弦楽作品も生み出している [2]

この題名が示唆するのは、独立した演奏会用作品というより、既存の合唱による《ミゼレーレ》(詩編51)に交互に挟み込む、あるいは補う目的の短い典礼上の挿入曲であった可能性が高いという点である。それ以上のこと、すなわち上演の具体的状況、礼拝のどこに置かれたのか、想定された編成は、いずれも不明のままである。

音楽内容

現物の楽曲が残っていない以上、旋律、テクスチュア、形式設計について確実に語ることはできない。編成すら判然としない。というのも、この《ミゼレーレ》関連の複合的資料に結び付けられるカタログ上の個別項目の中には、合唱(例:SATB)を想定した記述が見られる一方で [1]、一連の小品としてのK. 297a全体を、合唱曲なのか器楽曲なのか、あるいはalternatim(オルガン/合唱の交替)なのか、確定的に特徴づけることはできない。

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[1] International Mozarteum Foundation (Köchel Verzeichnis): KV 297a/12 page showing status (lost) and dating (03–04.1778) for related Miserere material.

[2] Wikipedia: Symphony No. 31 in D major, K. 297 (“Paris”), summarizing Mozart’s 1778 Paris stay and age 22 context.