K. 417

ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K. 417

von Wolfgang Amadeus Mozart

Unfinished portrait of Mozart by Lange, 1782-83
Mozart, unfinished portrait by Joseph Lange, c. 1782–83

モーツァルトの《ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K. 417》は、1783年5月にウィーンで完成され、友人で名手として名高いホルン奏者ヨーゼフ・ロイトゲープのために書かれた、少数ながらも光り輝く作品群の一つに数えられる。[1] 規模はコンパクトながら、古典派協奏曲の「語り口」を凝縮した名手本であり、ナチュラル・ホルンの制約を、独特の歌うような華やかさへと転化してみせる。[2]

背景と文脈

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)は、フリーランスの作曲家兼ピアニストとしてウィーンに腰を据えると、収入と名声の双方につながるジャンル――とりわけ協奏曲――に並々ならぬ精力を注いだ。1783年、27歳の彼は同時に、より親密なタイプのヴィルトゥオーゾ作品、すなわち特定の友人や同業者のために仕立てた楽曲へも繰り返し立ち返っている。

その代表が、名ホルン奏者ヨーゼフ(イグナーツ)・ロイトゲープである。モーツァルトは彼のために4曲のホルン協奏曲を残しただけでなく、1782年の《ホルン五重奏曲 変ホ長調 K. 407》のような室内楽も書いている。ホルン協奏曲は、ウィーン時代のより大規模なピアノ協奏曲群とは少し趣を異にする。オーケストラ編成は軽く、独奏とオーケストラの「競い合い」はより温和で、機知の感触もしばしば私的だ。匿名の市場に向けた作品というより、顔の見える人物像に宛てた音楽として響くのである。

K. 417がとりわけ注目に値するのは、モーツァルトがナチュラル・ホルンを単なる管弦楽的な色彩としてではなく、独奏楽器として本格的に扱っている点にある。協奏曲は独奏に、長い息で歌う旋律線(cantabile 様式)と明快な形式の柱を与えつつ、聴き手がホルンに期待するファンファーレ的語法や狩りの合図も十分に織り込む。言い換えれば、この作品は楽器の肖像であると同時に、演奏者の肖像でもある。

作曲と初演

モーツァルトは1783年5月27日、ウィーンでこの協奏曲を完成させた。自筆譜をめぐる伝承にこの日付が残され、現代のカタログでも広く踏襲されている。[1][3] また、現存する逸話は、モーツァルトがロイトゲープに向けた親しいからこそのからかいをも伝えており、協奏曲としては異例に生々しい社会的背景を覗かせる。ここでの音楽が、抽象的な「ホルン独奏」ではなく、特定の相棒のために構想されたことを思い出させる。[3]

初演の具体的な事情は、(モーツァルト自身が弾いたため記録が残りやすい)ピアノ協奏曲ほど確実に文書化されていない。とはいえ、この協奏曲の実用的な設計そのものが多くを物語る。変ホ調のナチュラル・ホルンに無理なく収まり、オーケストラ書法は透明で、対話は明快――モーツァルトとその周辺が利用できたウィーンの演奏空間でよく通るよう配慮されている。

編成

K. 417は独奏ホルンと、コンパクトな古典派オーケストラのために書かれている。[2][3]

  • 独奏: 変ホ調ナチュラル・ホルン
  • 木管: オーボエ2
  • 金管: ホルン2(リピエーノ)

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  • 弦: ヴァイオリンI&II、ヴィオラ、チェロ、コントラバス

注目すべき点が2つある。第一に、この協奏曲では(モーツァルトのウィーン時代の管弦楽作品の多くと異なり)ファゴットが省かれており、響きがとりわけ軽く、ホルンの中音域が埋もれにくい。[3] 第二に、独奏のほかにオーケストラにもホルンを置いている。魅力的だが、同系色の音色ゆえに独奏とトゥッティの対比が曖昧になりかねない、潜在的には危うい選択でもある。K. 417でモーツァルトはこの類似性を創造的に用い、独奏ホルンがオーケストラの「ホルンの光輪」から立ち現れ、やがて明確な主人公として前に出るように設計している。単に強奏でオーケストラをなぞるのではない。[3]

形式と音楽的性格

モーツァルトのホルン協奏曲はしばしば「魅力的」と形容されるが、K. 417は単なる気の利いた娯楽にとどまらない。儀礼的で公的な様式と、驚くほど抒情的で親密な感触とを均衡させた、緊密に組み立てられた協奏曲である。

  • 第1楽章:*Allegro maestoso
  • 第2楽章:*Andante
  • 第3楽章:*Rondo. Più allegro[2][3]

第1楽章:Allegro maestoso

冒頭楽章は、ホルンの文化的イメージにふさわしい祝祭的で「戸外」の輝きをまとう。だがモーツァルトの妙は、その輝きをあっという間に輪郭のはっきりした対話へと磨き上げる点にある。オーケストラの序奏が公的な枠組みを提示したのち、独奏は単なる高らかな英雄としてではなく、旋律を語る話者として登場する。ナチュラル・ホルンは音域全体で同じように容易に半音階を吹けるわけではないため、モーツァルトは楽器の倍音列に自然に乗る主題を選び取る。結果として書法は「制約」ではなく、独自の輪郭として聴こえる――明るく鋭い頂点、温かな中音域の歌、そして弁の立った素早い転回が、確信に満ちたレトリックのように感じられる。

ここでもモーツァルト特有の協奏曲的比例感が際立つ。独奏のエピソードはオーケストラ素材を装飾するだけでなく、音域、アーティキュレーション、そしてファンファーレと歌の両方を示唆できるホルン固有の力によって、その素材を作り替えていく。結果は、この楽器で鳴るべくして鳴る「必然性」を帯びた音楽――古典派が理想とした、楽器に即した書法そのものである。

第2楽章:Andante

中間楽章 Andante は、この協奏曲の説得力の核となる。ここでモーツァルトはホルンを、持続する cantabile を歌い得る抒情楽器として扱い、独奏線が息づけるよう伴奏を思い切って削ぎ落とす。K. 417がホルンを「珍しさ」ではなく真の独奏声部として主張するのは、最も明瞭にこの場面である。書法は歌手のフレージングを思わせつつ、楽器の円みある音色と穏やかな気高さで彩られている。

第3楽章:Rondo. Più allegro

終楽章では、親しみやすいヴィルトゥオジティが回帰する。モーツァルトのロンド様式は主題の分かりやすい再現によって生きるが、ホルンの音色はその再登場をどこか演劇的に感じさせる――おなじみの人物が舞台に戻ってくるかのように。主題の合間のエピソードは、重さを引きずることなく対照を供給する。オーケストラとの素早い応酬、明るい音域の切り替え、そしてホルンの「狩り」の顔が戯れに認められたかと思うと、すぐさまサロン的な優雅さへと変貌する瞬間。

要するにK. 417は、モーツァルトが一つの芸術的難題を解いてみせた作品である。すなわち、(バルブ以前の)技術的制約が現実に厳しい楽器から、いかにして十全な協奏曲の論を築くか。彼の解答はホルンの本性と闘うことではなく、その内側から作曲すること――制約を様式へと変えることにある。

受容と遺産

今日、K. 417はホルン・レパートリーの礎であり、通常はモーツァルトの他の成熟したホルン協奏曲(K. 447K. 495)と並べて演奏される。現代のカタログや版は、その確かな真作性と、モーツァルトのウィーンにおける協奏曲文化の中での位置づけを強調している。[1][2]

この作品の持続的な魅力は、モーツァルト的融合のあり方にある。明快な主題、弾むリズム、変ホ長調の晴れやかな儀礼性といった即時の快楽を備えつつ、繰り返し聴くことで精妙さが見えてくる。透明なオーケストラがいかにホルンを縁取るか、抒情的書法がいかに楽器の表現的アイデンティティを拡張するか、そしてユーモアがいかに優雅さと不可分であり続けるか。ピアノ協奏曲や後期交響曲で主にモーツァルトを知る聴き手にとって、K. 417は、最も気負いのない形式のうちにこそ彼の最も真摯な職人技が現れることを思い出させる――友のために、実際の上演のために、そして楽器に語らせる純粋な喜びのために書かれた音楽なのである。

Noten

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[1] Köchel Verzeichnis (Internationale Stiftung Mozarteum Salzburg), work entry for KV 417 (catalogue data; NMA reference).

[2] IMSLP work page for Horn Concerto No. 2 in E-flat major, K. 417 (movements; instrumentation; publication/editorial notes).

[3] Wikipedia: Horn Concerto No. 2 (Mozart) (completion date tradition; scoring details; movement titles; contextual note about Leutgeb inscription).